落し穴②　薬で肩こりが楽になる？

前回に引き続き、広島のスポーツクラブで腰痛、肩こり改善専門パーソナルトレーナーとしてご活躍されている佐々木拓さんの著書【肩こりをΓ揉んで治す時代」は終わった】をご紹介します。

　続いては、お薬についてのお話です。ここでお伝えする内容はあくまで一つの科学的な見解です。お医者さんに服用を勧められている場合は医師の意見を優先させて下さい。ご自身の判断だけにならないように。Γ一つの情報」としてご覧ください。

筋肉の凝りをほぐす方法として、先ほど三つを確認しましたがそれだけではありません。薬や注射、電気や磁気など様々

あります。果たしてこれらに効果があるのか。確認していきましょう。

 

 

プラシーボ効果

 

 

　プラシーボ効果、またはプラセボ効果とも言われます。あなたは耳にしたことがありますか？

簡単に伝えるとΓ思い込み効果」です。例えば、あなたが風邪を引いたとします。風邪薬の成分が入っていない錠剤を医者から処方され、あなたは風邪薬と思い込んで服用します。すると、風邪が治る現象が起こることがあります。これが思い込み効果です。

 

これに関しては様々な意見があると思います。効果を本人が感じるならいいのではないか。確かに一理ありますが、せっかくなら様々ないい効果がある運動を選んだ方がいいのではないかと私は思います。薬は飲みすぎると色々と問題が起こります。それに比べ、運動はオーバートレーニングをしない限りは良いことしかありません。オーバートレーニングとは運動のやり過ぎで体調不良になる状態です。

 

肩こりに関しての薬や磁気関係のものはプラシーボの可能性が高いと言えます。その理由として、メーカーの研究では効果がある結果がでていますが、他の研究では効果が現れていない状態だからです。言い切れませんが思い込みの可能性があるかも･･･となります。また、注射は一時的に効果があります。また、効果が出ない人もいらっしゃいます。

 

結局、ご自身の気持ちの問題なので変な薬ではない限りΓ良い」と思うなら試してみても良いかもしれません。

 

 

根本的なものではない

 

 

肩こり改善で大切なことはΓ根本」から改善です。私はそこを目指しています。このΓ根本」と言うのは立ちばが違えば言うことも変わると思います。私はトレーナーとして４つが重要だと考えます。Γ姿勢」Γ動き」Γ栄養」Γメンタル」です。

 

なので、薬で姿勢や動きが良くなるとは考えにくいです。（メンタルはまた別ですが）また、電気や磁気、注射でも同じことが言えます。血行を良くするものはたくさんありますが、なぜ血行が悪くなっているかが重要ではありませんか？

 

姿勢が悪く血行不良かもしれないし、動きが悪いから負担がかかっているかもしれない。また、栄養の問題かもしれません。でも、私はそれぞれの方法を批判するつもりはありません。いろいろな方法を試してご自身が効果ありと判断した方法が一番あなたにあっているからです。

 

 

薬は飲み過ぎ注意

 

 

　これは注意しましょう。薬を飲み過ぎると効果がなくなり、副作用が出やすくなると言われています。頭痛薬や睡眠薬をよく服用していると段々と効かなくなることがあります。年齢を重ねると薬に対する効果が変化します。その理由は若い頃よりも代謝機能が低下し、筋肉量の減少で体内の水分量が減ります。そして、肝臓や腎臓の機能が低下するからです。ただし、医者からの処方なら話は変わりますので自己判断はやめましょう。

 

どうしようもない場合は別ですが、身体の不調は別の方法でも対策できます。例えば、睡眠の問題では日中の運動量を増やすことで質が向上すると言われています。また、睡眠不足は心身共にすごくストレスになります。

 

そもそも、身体の痛みや凝りと言うのはΓ異常」を知らせる役割があります。その危険信号を遮断してしますと気が付いた時には物凄いことになる可能性があります。ご自身の身体としっかり向き合う時間を確保することも大切だと感じます。

 

 

　まとめると肩こり改善には様々な方法がありますが、誤魔化すようなことはあまりオススメしません。効果があると思えば良いのですが、せっかくなら凝り改善だけに止まらないΓ身体を動かす事」をオススメします。楽に体を変えたいのはわかりますが、体を変えることは簡単なことではありません。自らの力で動くことが大切になります。受動的ではなく、能動的な方法で体は変わります。